
トリートメント法
トリートメント法とは、トリートメントオイル(精油を植物油で希釈したオイル)を使用して、トリートメント(非医療行為として)を行なう方法です。植物油のみでトリートメントすることもあります。一般的にトリートメントと聞くと、エステティシャンやセラピストによる施術をイメージする方が多いでしょう。
しかし、むずかしい技術は必要ありません。トリートメント法は、「触れる」という本能に基づく行為であり、その心地良さを体験することが大切です。自分自身や家族を労わり、ホームケアとして楽しみながら行ないましょう。
【精油の量】希釈濃度1%以下
| 植物油の量 | 10ml | 20ml | 30ml |
| 0.5%の精油 | 1滴 | 2滴 | 3滴 |
| 1%の精油 | 2滴 | 4滴 | 6滴 |
方法
用意したオイルを手に適量とり、両手のひらをこすり合わせオイルを温めます。オイルを手になじませたら、トリートメントしたい部分に薄く伸ばし、トリートメントします。途中で、オイルを足しながら行ないます。
注意事項
- パッチテストをする。
- トリートメントオイルは、なるべく1度に使い切る。
- トリートメントオイルは、遮光性ガラス容器に入れ、冷暗室に保存する。
- 手作りのトリートメントオイルは、作成した日付、品名、材料を記載してラベルを作り保存容器に貼る。
- トリートメント中、かゆみなどの異常が出たら、すぐに中止し、大量の水でオイルを流す。しばらく様子を見て、必要なら医師に相談する。
知っておくべき!手作り化粧品の基本レシピ
ここからは、手作り化粧品の基本レシピをご紹介します。精油の香りを楽しむだけではなく、手作りすることから得られる「達成感」や「充実感」も大事です。
化粧水 50ml
材料:精油1滴、グリセリン5ml(または無水エタノール)、精製水45ml
作り方
- ビーカーなどにグリセリン(または無水エタノール)と精油を入れて、よくかき混ぜる。
- 精製水を入れ、保存容器に移し、ふたをして上下に振り混ぜる。
- ラベルに、日付、品名、材料を記載して保存容器に貼る。
- 使用するときは、よく振ってから使う。
フェイス用トリートメントオイル 30ml
材料:精油1~3滴、植物油30ml
作り方
- ビーカーなどに植物油と精油を入れて、よくかき混ぜ、保存容器に移す。
- ラベルに、日付、品名、材料を記載して保存容器に貼る。
クレイパック 1回分
材料:精油1滴、クレイ大さじ1、精製水適量

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作り方
- ビーカーなどにクレイと精製水を入れて、好みの固さになるように混ぜ、精油を入れる。
- 使用するときは、目や口のまわりを避けて顔全体にぬり、少し乾いてきたらぬるま湯で洗い流す。
ミツロウクリーム

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材料:精油1~2滴、植物油10ml、ミツロウ2g
作り方
- 耐熱容器などにミツロウと植物油を入れ、湯煎する。
- ミツロウが溶けたら、保存容器に移し、よく混ぜ、粗熱が下がったら精油を入れ、混ぜる。
- ラベルに、日付、品名、材料を記載して保存容器に貼る。
バスオイル 1回分
材料:精油1~5ml、植物油20ml

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作り方
精油と植物油をよく混ぜ、使用するときは湯船に入れ、さらにかき混ぜる。
バスソルト 1回分
材料:精油1~5ml、天然塩大さじ1杯
作り方
精油と天然塩をよく混ぜ、使用するときは湯船に入れ、かき混ぜる。
手作り化粧品の注意事項
- かゆみや炎症など、トラブルが起きた場合は、すぐに使用をやめ、必要であれば皮膚科へ行きましょう。
- 保存容器は、遮光性のガラス容器がおすすめです。
- 化粧水など、水が含まれるものは1~2週間以内、オイルやクリームは1ヶ月以内に使い切りましょう。
- 高温多湿を避け、冷暗室で保管するか、夏は冷蔵庫に保管しましょう。
- 手作り化粧品は、もしトラブルが起きてもすべて自己責任です。ラベルを作成するなど管理を徹底して下さい。
Lesson5-3 まとめ
・「トリートメント法」とは、精油を希釈したオイルを使用して、トリートメント(非医療行為として)を行なう方法である
・精油を植物油で希釈したオイルをトリートメントオイルという
・トリートメントオイルで使用する「精油の濃度は1%以下」である
・「精油」「グリセリン」「精製水」を使い、化粧水をつくることができる
・トリートメントでトラブルが起きた場合は、すぐに使用をやめ、必要であれば皮膚科へ行く
・手作り化粧水は、1~2週間で使い切り、冷暗室か冷蔵庫で保管する
・手作り化粧品は、すべて「自己責任」である