Lesson7-5 女性のためのアロマレシピ

近年、PMSや月経痛、更年期障害などさまざまな女性特有の不調に対してアロマ&ケアの有用性が国内外で報告されています。

また、出産現場や産後のアロマトリートメントなど、産婦人科でもアロマ&ケアは広がっています。

では、自分自身のためにアロマ&ケアを活用するにはどうしたら良いのでしょうか?女性の症状別におすすめの精油やレシピをご紹介します。

ケース1 お腹が痛い、月経痛

月経が始まると、子宮が収縮して痛みが起こります。さらに、ストレスや冷えも月経痛を悪化させる原因です。月経痛のときは、無理はせず、ゆっくり過ごすが大切です。

また、痛みが激しく、日常生活に支障が出るものは「月経困難症」といいます。その他、痛みが酷い場合は、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れている可能性があるため病院へ行きましょう。


月経痛の主な原因

  • 子宮内膜を排出するために子宮を収縮させる痛み
  • 冷えなどから血行が悪く、血液が溜まった状態から起こる痛み
  • 腸の動きが活発になって起こる痛み
  • ストレス、睡眠不足、生活習慣の乱れなど

全身浴

オレンジ・スィート3滴+ラベンダー2滴+天然塩大さじ2杯

加温作用のオレンジ・スィート鎮痛作用のラベンダーの相乗効果で痛みを緩和します。作り方は、精油と天然塩を混ぜ湯船に入れます。ぬるめのお湯に10分以上肩まで浸かることがポイントです。

 

セルフトリートメント

オレンジ・スィート1滴+ローズオットー1滴+マカデミアナッツ油15ml

ローズオットーは、女性特有の症状やスキンケアに適した精油です。作り方は、ビーカーにマカデミアナッツ油を入れ、静かに精油を落とします。ガラス棒で良く混ぜ、保存容器に移します。使うときは、トリートメントオイルを両手で温め、おへそのまわりから時計まわりに優しくなでるようにマッサージします。 

 

ケース2 PMSや更年期によるイライラやうつ状態に

PMS、更年期などホルモンバランスから起こる心身の不調。なんとなくイライラしたり、不安でいっぱいになったり、気持ちがふさぎがちなときは、手軽な芳香浴やルームスプレーで気分を切り替えましょう。

芳香浴

柑橘系(レモン、グレープフルーツなど)1滴+ペパーミント1滴

モヤモヤした気持ちがスッキリするような爽やかな香りです。芳香浴は、妊娠中のイライラや不安の解消にも役立ちます。忙しいときは、お湯を張ったマグカップに精油を落とすと良いでしょう。

 

ルームスプレー

ローズオットー3滴+無水エタノール5ml+精製水25ml

作り方は、ビーカーに無水エタノールを入れ、その後に精油を落とします。ガラス棒でよく混ぜたら、精製水を加えてスプレー容器に移します。材料や作成日を書いたラベルを貼り、出来上がりです。ローズの優雅な香りが心まで響きます。自分のまわりにスプレーして、深呼吸してみて下さい。

 

ケース3 更年期障害のほてりに

更年期になると、ホルモンバランスが乱れ、自律神経のコントロールがうまくいかなくなります。それに伴い、今までスムーズだった血液の流れが異常を起こし、血流が急に増えることで身体が熱くなってしまうことがあります。突然、熱くなったり、汗をかいたり、顔が赤くなるなど人によってさまざまな症状があらわれます。

アロマスプレー

サイプレス3滴+無水エタノール5ml+精製水25ml

汗の気になるときは、小まめにスプレーして使いましょう。また、シャワーを浴びるときに浴室にひと吹きすると爽やかな香りが広がります。サイプレスには、ホルモン調整作用のほかにも、毛穴を引き締める作用があります。

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全身浴

クラリセージ2滴+ゼラニウム1滴+サイプレス1滴+天然塩大さじ2杯

包み込むような優しいフローラルな香りが浴室に広がります。全身浴は、全身の皮膚、鼻と口からも精油成分を取り込むことができるためボディケアにもなります。また、クラリセージ、ゼラニウム、サイプレスは女性ホルモンのバランスを整える作用があります。

Lesson7-5 まとめ

・子宮が収縮して痛みが起こる「月経痛」は、ストレスや冷えも関係している

・「月経困難症」とは、月経痛が激しく、日常生活に支障が出る症状である

・オレンジ・スィートには「加温作用」がある

・「鎮痛作用」のあるラベンダーの精油を使用した全身浴は、月経痛の緩和に役立つ

・「無水エタノール」「精油」「精製水」を使って、アロマスプレーを手作りすることができる

・更年期障害を和らげるために、ゼラニウムやサイプレスの精油を使用する