Lesson9-1 子育て世代とハーブ

やわらかな子供の心には、アロマ&ケアが大人以上に敏感に伝わります。子供の心に触れながら、子育て世代のアロマ&ケアの活用法をご紹介します。

大人の刺激臭に注意!赤ちゃんは自然な香りがいちばん

生まれたての赤ちゃんの匂い、感じたことはありませんか?ミルクのような温かい香りがして、思わず赤ちゃんのそばへ近寄りたくなるそんな匂いです。では、大人はどうでしょうか?香水、洗剤、柔軟剤、芳香剤など知らず知らずのうちに強い香りを身のまわりに置いています。

これは、赤ちゃんにとっては悪影響です。赤ちゃんは、視覚、聴覚、味覚などすべての感覚機能がまだまだ未熟です。そのため、色や形をはっきりとは認識できません。

そんな赤ちゃんが頼りにしている感覚が「嗅覚」です。嗅覚の機能も未熟とはいえ、赤ちゃんはお母さんの母乳の臭いを嗅ぎ分けることができ、親の匂いに安心感を得ているのです。

そのため、赤ちゃんは匂いに対して非常に敏感です。赤ちゃんの前で、強い匂いをさらしてはいけません。赤ちゃんにとっては自然な状態が一番良いのです。赤ちゃんがいる家庭ではもちろん、保育園や病院など赤ちゃんに出会う場面では、自分自身の匂いにも気を配りましょう。

子育ての休憩&ママ用ギフトに最適なハーブティー

お母さんにとって、我が子は無意識レベルで可愛い存在です。しかし、24時間365日赤ちゃんのそばについていたら、精神的にも肉体的にも疲労してしまいます。まして、核家族化が進む現代社会では家族のつながりや地域社会がなくなり、お母さんは追いこまれています。

子育ては家族やまわりの協力があってこそ、子育て中の方は無理せずに休みましょう。赤ちゃんにとっては、お母さんが笑顔でいてくれることが一番嬉しいのです。

自分自身が子育てに疲れたときやママ用ギフトとしておすすめなのが「カモミール・ジャーマン」や「リンデン」のハーブティーです。ハーブティーは、精油と同様に天然の香りを楽しむことができます。また、温かいハーブティーを飲むと身体も温まり、心の緊張もほぐれます。これを心理学では「身体化認知」といいます。

脳の一部には、温かさに反応する部分があります。その部分は、心が温かさにも反応する部分です。そのため、身体の温かさと心の温かさを区別できず、同じように感じるのです。

精油の源ハーブとは?

母乳の出を良くするともいわれるハーブティーは、子育てするお母さんの強い味方です。アロマ&ケアの源ともいえるハーブについて、少しみていきましょう。

ハーブとはラテン語で「草」を意味するHerba(ヘルバ)を語源とする言葉です。日本語では、「香草」「薬草」と訳されます。日本の「しそ」「生姜」「にら」などもハーブになります。

ハーブは、料理のアクセントとして添えたり、お風呂に入れたり、染物やクラフトにしたり、さまざまな使い方があります。なかでも親しまれているのが「ハーブティー」です。ハーブティーには、微量の精油成分が含まれ、アロマ&ケアと同じような効果があります。

さらに、大人だけはなく母乳やミルク以外の飲み物を飲めるようになった子供であれば、ハーブティーを楽しむことできます。ただし、子供がハーブティーを飲む場合は、大人の飲む半分の濃度で、薄めにしてあげましょう。ほんのり甘みのある「カモミール・ジャーマン」は、鎮静作用があり、かんしゃくや寝つきの悪い子供には最適なハーブティーです。

ハーブティーの入れ方

  1. 温めたポットに、ドライハーブを2~3g入れる
  2. ポットにお湯を注ぎ、香りが逃げないように蓋をする
  3. 3~5分程度、蒸らす
  4. 温めたティーカップに、茶こしを通して注ぐ

ハーブティーの楽しみ方

  • ブレンド・・・お好みのハーブをブレンドして、自分だけのオリジナルハーブティーをつくる
  • フレッシュハーブティー・・・自分で育てたハーブや市販のフレッシュハーブなど、摘みたてのハーブを楽しむ
  • アイスティー・・・濃いめに入れたハーブティーに氷を入れて、冷やして飲む
  • うがい薬・・・ハーブティーをコップに入れうがいをして、口内炎やのど痛みの緩和に使う

 

Lesson9-1 まとめ

・赤ちゃんの嗅覚は敏感なので、芳香剤や柔軟剤、アロマ&ケアによる強い香りにも注意が必要である

・ハーブとはラテン語で「草」を意味するHerba(ヘルバ)を語源とする言葉である

・「しそ」「生姜」「にら」などもハーブである

・「カモミール・ジャーマン」を使用して、親子でハーブティーを楽しむことができる

・摘みたてのハーブを使ったハーブティーを「フレッシュハーブティー」と呼ぶ

・のどの痛みに、ハーブティーをうがい薬として活用することができる