アロマ&ケアスペシャリストとして活躍するうえで、大切な心構えや十分理解しておかなければいけない法律があります。
アロマ&ケアスペシャリストとしてのポリシー
アロマ&ケアスペシャリストの資格を取得した後も、そうでない方もアロマを楽しむためには下記のことを守りましょう。
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アロマ&ケアは、健康維持や美容に役立てるために行う
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アロマ&ケアに関する知識や情報を集め、積極的に学習する
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精油を使用し、自分で手作りした物は自分の責任で扱う
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精油の性質や危険性を正しく理解したうえで、「使用方法」「使用量」「保管場所」などを的確にアドバイスする
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小さな子供、妊産婦、高齢者、通院中や薬を服用中の方などには細心の注意を払う
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法律など社会的なルールのもとで精油を健全に取り扱う

アロマ&ケアを自分自身のため使うとき -自己責任原則-
例 自分で精油を使って化粧水を作る → 肌トラブルが起きる → 自分自身の責任になる
「自分の判断や行動に伴う損失は自分で負担する」という原則です。「自分で使用するために手作りすること」には、規制がありません。そのかわりに、「自己責任原則」
があるということを忘れてはいけません。たとえば、アロマ&ケアでは化粧水などを手作りすることがあります。この場合、化粧水の影響に対する責任は手作りした本人が負わなければならないということです。
トラブルなどを起こさないために、手作りした化粧品にはラベルを貼るなど工夫して自己管理しましょう。
アロマ専門店の販売員やサロンのスタッフとして
あなたが販売員やスタッフだと仮定してみましょう。もし、お客様に接客したり質問に答えたりするとき、どのように答えるのが正しいでしょうか。さて、これらの表現は正しいでしょうか、それとも誤りでしょうか?
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商品を販売するために「○○○は、頭痛を解消します」と広告表示する
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商品を販売するために「○○○を使えば、花粉症に効果がありますよ」とアドバイスする
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サロンを宣伝するために「アロマトリートメントをすれば、肌のシミが取れて綺麗になります」と呼びかける
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店頭で精油を使ってバスソルトを作り、販売&提供する

Africa Studio / shutterstock.com
1~4は、すべて誤った表現です。
精油の効果や効能を宣伝して販売することは薬機法によって規制されています。精油は、「医薬品」や「化粧品」ではありません。そのため、お客様に対して精油が医薬品や化粧品であると誤認されるような表現をしてはいけません。あくまでも精油は、「香りを楽しむもの」または「香りでリラクセーション(気分転換)するもの」です。その扱いは、「雑貨」あるいは「雑品」となります。
アロマ&ケアに関係する法律は次のようなものがあります。
- 医薬品医療機器等法(旧名称:薬事法)
- 景品表示法
- 医師法
- 消防法
- あはき師法
法律についての相談窓口
法律に関する相談や情報を確認するためには、次のような窓口があります。
最新の情報を自分自身で確認するように心掛けましょう。
- 各都道府県の薬務課
- 厚生労働省
- 消費者庁のwebサイトなど
Lesson11-1 まとめ
・アロマ&ケアスペシャリストは、「法律など社会的なルールのもと」で、正しく精油を取り扱う
・自分で使用するための手作り化粧品には、法律による規制はないが自己責任原則がある
・精油は、「香りを楽しむもの」または「香りでリラクセーション(気分転換)するもの」である
・精油は「雑貨」や「雑品」として扱われる
・精油は、「医薬品」や「化粧品」ではない
・アロマに関する法律については、「各都道府県の薬務課」や「厚生労働省」に相談する